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ポスト「サバ缶」 伸張するイワシ缶市場を分析する

ポスト「サバ缶」 伸張するイワシ缶市場を分析する

マルハニチロの「どん帳シリーズ いわし塩焼き」

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 健康志向を背景に大きく売上高を伸ばしているサバ缶が今春、長年の王者だったマグロ缶を抜いて魚介類缶詰トップの座に着いた。DHA、EPAを豊富に含み美容にもいいことから、缶詰を食べる習慣がなかった若い女性層にも支持されるようになり、ブームは終わる気配を見せない。

カゴメのトマトソースとコラボした極洋「イワシのトマトパッツァ」

 そんなサバ缶に続き、イワシ缶市場も人気が高まっている。サバ缶が需要増や原料価格高騰から品薄状態が続く中、同じ青魚のイワシ缶に需要がシフト。製造する大手メーカーは軒並み好調だ。

 極洋の2018年1月~7月のイワシ缶販売量は前年同期比123%、売上金額123%と大幅伸長した。今春発売した「いわしのトマトパッツァ」など洋風に味付けした新商品の効果も大きい。

 マルハニチロの2018年4月~7月のイワシ缶出荷量は前年同期比247%。中でも「どん帳シリーズ いわし蒲焼」は2018年上期で540万缶を超える売り上げとなった。9月には同シリーズに新商品「いわし塩焼」を加え、さらなる売り上げ増を目指す。

 イワシ缶の急伸について、当サイト論説主缶(幹)の黒川勇人は「イワシ缶もサバ缶と同じくDHAやEPAが豊富。中には機能性表示食品もあり、健康を意識する人たちに見直されてきたのでは」と話す。