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缶詰コラム2018-09-07

缶詰博士のシリーズ連載「缶詰郷土料理」第1回「さばのばら寿司~京丹後地方~」

 地方を旅すると、缶詰を使った郷土料理と出合うことがあります。本紙論説主幹(缶)・黒川勇人が、各地の暮らしや風土と密接に結び付いた結びついた缶詰料理を紹介するシリーズ連載「缶詰郷土料理」。 第1回は、京丹後地方の「さばのばら寿司」を紹介します。

 皆さん、缶にちは!「みんなの缶詰新聞」の論説主缶を務めております缶詰博士の黒川勇人です。本日、ご紹介するのは「さば味付け缶(醤油煮)」を使った郷土料理。京都府最北端に位置する京丹後地方の「さばのばら寿司」です。

 私が初めて「さばのばら寿司」を知ったのは10数年前。京都の友人から「京丹後地方でハレの日に食べる缶詰料理だよ」と教えられました。家庭でも作るし、仕出屋の弁当でも売っているそうで、地元ではとても親しまれている伝統食だそうです。

 鶏肉のそぼろのように見えるのは、サバ缶を汁ごと炒(い)りつけたもの。それに錦糸卵、甘く煮たシイタケ、大葉の千切り、酢ショウガしょうがなど好みの具を合わせて酢飯の上に散らせば缶成。シンプルですが誠においしい。骨ごと使うからカルシウムが摂(と)れるし、DHA、EPAは加熱しても損なわれないので、サバの栄養を余すことなく頂けます。

 数年前に「マルハニチロ」の青森工場に行ったのですが、そこでも「さばのばら寿司」の話題になりました。同工場では業務用として大きなサイズのサバ缶も作っています。業界でT1号缶と呼んでいるもので、内容総量は370グラム。一般的なサバ缶が150~170グラムなので、ざっと倍以上のボリュームがあるわけですが、そのT1号缶「さば味付缶」が京丹後地方では家庭用として普通に売られているのです。スーパーにT1号缶がズラッと並んでいる光景はまさに圧缶(圧巻)! だから彼の地では、「マルハニチロ」のサバ缶がもっともなじみが深いそうで、ある仕出屋さんも「うちのばら寿司はマルハニチロしか使ってない」と言い切っていました。

 その昔...。京都に続く鯖(さば)街道の起点は福井・若狭ですが、丹後地方も同じ若狭湾に面しており、サバが豊富に取れました。当時はそのサバを使ってばら寿司を作っていたのですが、戦後に漁獲量が激減したため、サバ缶が用いられるようになったそうです。

 ストーリーも缶慨深い「さばのばら寿司」は、自宅でも簡単に作れます。レシピはこちら。

 1. さば味付き(しょうゆ煮)を汁ごとフライパンに開けて中~弱火にかける。汁気が飛ぶまでほぐしながら炒りつける。

 2. 器に酢飯を盛り付ける。ほかに錦糸卵、大葉の千切り、酢ショウガなど好みの具を用意する。

 3. 酢飯の上にサバと具を載せれば缶成!

 かみしめながら瞳を閉じると、まぶたの裏に日本海の美しい風景が浮かんでくるような気がします。京丹後地方を訪れたら「さばのばら寿司」を買い求め、名所を観光する合間に食べるのもいいですね。

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 健康志向を背景に大きく売上高を伸ばしているサバ缶が今春、長年の王者だったマグロ缶を抜いて魚介類缶詰トップの座に着いた。DHA、EPAを豊富に含み美容にもいいことから、缶詰を食べる習慣がなかった若い女性層にも支持されるようになり、ブームは終わる気配を見せない。
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