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日本百貨店がカンダフルプロジェクト開始 缶詰の移動販売車も稼働

日本百貨店がカンダフルプロジェクト開始 缶詰の移動販売車も稼働

缶詰専門の移動販売車「カンダフル号」

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 日本百貨店(東京都港区)が新しい缶詰の売り方をプロデュースする「カンダフル」プロジェクトを始めて1カ月半がたった。

秋葉原の「日本百貨店しょくひんかん」にある特設売り場「カンダフル」

 2010(平成22)年創業の日本百貨店は都内を中心に9店舗を展開し、「ニッポンのモノヅクリにお金を回す」を企業理念としたさまざまな活動に取り組んできた。日本全国から「良質なメード・イン・ジャパン」を集める同店は、コロナの影響が続く中、缶詰売り場の増強に着手。秋葉原にある食品関連の旗艦店「日本百貨店しょくひんかん」(東京都千代田区、TEL03-3258-0051)に9月1日、全国の缶詰300種類をそろえる特設売り場「カンダフル」が誕生した。

 9月には缶詰専門の移動販売車「カンダフル号」を導入。都心の店舗への客足は鈍ったままだが、逆転の発想で、タワーマンションが立ち並ぶ中央区豊洲エリアなど、消費者が暮らす街に缶詰を売りに出向く。

 日本百貨店の鈴木正晴さんは「新型コロナウイルスの影響で苦しい日々だが、明るい材料としては、全国小売店のPOSデータで缶詰の売り上げが伸びている。自分自身も備蓄缶詰のアレンジ料理に助けられポテンシャルを感じている。創業時から缶詰を扱ってきたが、備蓄とおうち需要のある缶詰にさらに力を入れるため『カンダフル』プロジェクトを始めた。しかし、都心への客足は鈍ったまま。お客さまに来ていただけないのなら、秋葉原にある300種類の缶詰から人気の100種類を持って、直接届けようと思った」と経緯を明かす。

 「近い将来、移動販売車の数を増やしたい。住宅街だけでなく、フェスやイベント、会社の催しなどへも出店して、缶詰の魅力をより広く伝えたい」

 「日本百貨店しょくひんかん」の営業時間は11時~20時。「カンダフル号」の営業スケジュールはSNSで知らせる。