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経堂で児童書「世界を救うパンの缶詰」朗読会

写真を拡大経堂で児童書「世界を救うパンの缶詰」朗読会

 世田谷区をベースに朗読や舞台などの活動を続ける山根彩さんが11月20日、経堂のイベント酒場さばのゆ(東京都世田谷区)で児童書「世界を救うパンの缶詰」(ほるぷ出版)の朗読ライブを行った。 「世界を救うパンの缶詰」を朗読する山根彩さん 全文を読む  菅聖子さんの文とやましたこうへいさんの絵で構成される「世界を救うパンの缶詰」は、漢字にルビが振られ、小学校低学年の児童にも理解しやすい内容。1995(平成7)年1月に起きた阪神淡路大震災をきっかけに、災害時でもやわらかくおいしいパンが食べられるパンの缶詰を発明した栃木県那須市の「パン・アキモト」の実話が描かれている。

 山根さんは「阪神淡路大震災の時に2000個のパンをトラックで運び支援した『パン・アキモト』さんだが、その多くが被災者の口に入らず廃棄されてしまった。その苦い経験からパンの缶詰製造に乗り出し、たくさんの失敗を重ねながらおいしいパンの缶詰を完成させ、やがて宇宙ステーションでも食べられるようになる感動の実話。読んでいて諦めない心の大切さを思った」と振り返る。

 山根さんは4月、東日本大震災で壊滅的な被害を受けたにもかかわらず全国の人の助け合いがきっかけで復興した宮城県石巻市の木の屋石巻水産の実話をテーマにした絵本「きぼうのかんづめ」(ビーナイス)の朗読も行っている。

 「私は広島出身で戦争の悲惨さの話を子どものころから聞いていたので、復興を支える防災食としての缶詰に引かれる。役者としては、まだ駆け出しだが、朗読を通じて缶詰の素晴らしさを伝えていきたい」とも。

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